誰でも一度は身があまり入っていない蟹に遭遇したことがあると思います。
できることなら、身がスカスカなかによりもぎっしり詰まっている蟹を食べたいものですよね。
けれど、見た目では身がしっかり入っているのかなんてわかるはずがありません。
そもそもなぜ身が痩せてしまっているのか・・・その原因は脱皮にありました。
蟹は、人間のように食べ物を口にして栄養をつけているのではなく、
脱皮する回数を重ねて成長していきます。
脱皮をするときは、何時間もかけて行われるため、かにの体力は大幅に奪われてしまいます。
そのため、脱皮したばかりのカニは身がほとんどなくなり、痩せ細ってしまうのです。
このようなかにを「若ガニ」といい、半年以上の期間を経て何度も脱皮を重ね、
栄養がつくとともに身がたっぷりと詰めこまれたカニを「極上の蟹」と呼んでいます。
つまり、みなさんが遭遇していた身が入っていない蟹は、
若ガニの可能性が非常に高いということになります。
【 若ガニはなぜ売り物に出されるの? 】
売り出される理由は、極上の蟹(身が詰まったもの)よりも、
若ガニ(身が痩せているもの)のほうが「一味違った甘味を堪能できる」と、
かに通の間では評判だからです。
しかし、これはあくまでも一部の方が思っていることであり、
大半の方はこのような若ガニを好まないのが現実です。
また、新鮮な商品を扱う市場では粗悪品と判断されるため、
売り物になることはありません。
なので、産地直送で対応しているお店では、身が痩せた蟹に遭遇しないと言えるでしょう。
《 若ガニ(身が痩せた)の見分け方 》
見た目だけで若ガニと普通のかにを判断することは難しいですが、
スーパーで売られているような手に触れて確認することができる蟹であれば、
意外と簡単に見分けることができます。
たった2ステップで簡単に見分けがつく方法なので、参考にしてみてくださいね。
1. 甲羅部分を軽く押して固さがなくプニプニとした感触があるのかを確認します。
2. 一番太い脚を摘んでスカスカした身が入っていないような柔らかさを感じたら、
若ガニであることが判明します。
脱皮する前にできる二枚皮のかにも存在しますが、これはプロの方でも見分けが
つかないことが多いため、素人ではなかなか判断することは難しいです。