《 タラバガニ 》
◆分類→ヤドカリ
◆ハサミを含めて脚8本?
◆脚を伸ばすと最長100センチ以上
◆旬な時期→11月~2月
◆生息域→日本海・オホーツク海・アラスカ沿岸
食用かにの中で蟹の王様と呼ばれているタラバガニは、
身が厚くボリュームも他のカニと差があります。
《 名前の由来と特徴 》
タラバガニは、鱈の漁場に生息することから鱈場蟹(たらばがに)と名付けられた
そうですが、かにの割にはズワイと比べて脚の本数が少ないように見えます。
しかし、タラバガニにも脚は10本あり、5対の歩脚のうち第1歩脚はハサミとなっていて、
このハサミは右よりも左の方が大きく育ちます。
第3歩脚は、脚の中で最も太く長いと言われていますが、第5歩脚はエラの掃除をするほど
非常に小さいことから、外見からでは脚を確認できず8本だと勘違いされてしまうそうです。
甲幅は25センチほどまで成長し、脚を広げると最大150センチ前後になるため
人間とほとんど変わらない大きさになります。
また、鋭いトゲに覆われている殻は、オオカミウオやミズダコなどの攻撃から
守るための鎧でもあります。
ちなみに、タラバガニは肉食性で主に貝類や小動物などを捕食していますが、
食べた物から栄養をつけ大きくなるのではなく脱皮を重ねることで成長していきます。
《 分類 》
かにという名が付いてありながらも、タラバガニは蟹ではなくヤドカリに属します。
その理由は、メスのふんどし(腹部)が左右非対称であることや、横歩きだけでなく
縦にも移動できるという点から、ヤドカリに似ていると判断されたからです。
顔をよく見ると、カニよりヤドカリに近い面影が見受けられるのも理由の一つだとされています。
《 成長と漁期 》
タラバガニは、産卵からおよそ1年後に孵化して幼生になり、
その後何度か脱皮を繰り返して50~60日後には稚ガニに成長します。
それからおよそ6年もの歳月をかけて成体へと変わり、オスは30年で
メスは25年で寿命を迎えるそうです。
漁期は2~4月、9~10月の年2回で、主にオホーツク海やアラスカ沿岸で
カゴや引き網、刺網などを使用して漁獲され、11月~2月が食べ頃と言われています。